2008年10月

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2008年10月05日

建替え問題は持久戦か

高齢マンションの建替え問題は、コンクリート建築物が耐用年数を迎え、設備の老朽化や合理的な修繕の困難性などによる物理的・経済的・社会的寿命の終焉という内在的な問題が表面化したものであるが、建替えのために必要な資金調達や、共有という所有形態に伴う複雑な権利関係などに加え、関係者の年齢、財産、生活観、家族関係、健康状態などの多様性が、マンション建替えに向けての合意形成を困難なものにしている。

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2008年09月14日

高齢マンション問題(2)

 高齢マンションへの対応は二通りある。
 一つは大規模改修を行って、通常の修繕以上のコストでマンションの機能を新築並みへの向上を目指す方法と、これ以上の手当をやめて建替えを目指す方法である。

 我々が第一に考えなければならないことは当然ながら前者の方法である。仮に検討の結果、改修に利がないこととなったにしても、建替えに梶を切るための合意を得る上でこの検討は重要な根拠となる。

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2008年08月26日

高齢マンション問題(1)

 建築着工統計を基にした不動産協会の推計によると、現在日本には約500万戸の集合住宅があり、2年後の2010年には30年以上を経たマンションが100万戸を突破する。鉄筋コンクリートのマンションは30〜50年が耐用年数と言われており、あと数年経てば毎年のように10万戸以上のマンションが次々と「寿命」を迎えることになる。
 高齢マンションというと、高齢者のためのマンションと誤解される懼れもあるが、ここでは概ね30年以上を経たマンションを「高齢マンション」と呼ぶことにする。高齢マンションには老朽化マンションが多いが、必ずしも老朽化マンションと同義ではない。

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2008年05月07日

ラスベガスホテル火災(3)

ENRとEIMA論争の第三弾である。といっても、ENRが訂正記事(のような)形で経過をまとめた記事を掲載したもので、この記事はEIMAのサイトのhttp://www.eima.com/pdfs/ENR%20Followup%20022008.pdfからダウンロードできる。

以下は、その翻訳文である。日本でもこのようにオープンな雑誌や新聞があればいいと、言論不自由な体質を持つ言論の自由ばかり唱えるメディアを見ては悲観的になる。

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ENR.com Engineering News-Record

装飾用の材料は調査中
防火規定の問題に触れる前にラスベガス当局は火災調査の結論を待つ。
02/20/2008
By Nadine M. Post and Tony Illia

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2008年03月11日

ラスベガスホテル火災(2)

前回からやや時間が経過してしまったが、その後の動きを遅ればせながら報告する。
今回はアメリカのマスコミや建設・技術関係の論調がどのような反応を起こしているかについて記述してみたい。

下は『エンジニアリングニュースレコード』( ENR )に掲載された記事に対するEIMAの反論である。元の論説は2008年2月11日付で掲載され、既にアーカイブとなって有料で頒布されているので、原文は購入したもののその翻訳を著作権上ここに掲載するわけにはいかないが、下の反論を見ればおおよそ察しはつくものと思われる。

反論は2月13日にENRに掲載されたが、同文をEIMAのホームページでも公開しているので、今回はこれをそのまま翻訳してお伝えしたい。筆者はEIMAのクレムキー専務である。

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2008年02月21日

ラスベガスホテル火災(1)

【経過】
2008年1月25日金曜日午前11時頃、ラスベガスのホテルモンテカルロ屋上で火災が発生した。このホテルは3000の客室があり32階建てラスベガス有数の大型ホテルである。

火災の原因は屋上で作業中、溶接の火花がパラペットに貼られた発泡プラスチックの一部に着火したと言われている。パラペットは見るところ9mほどの高さがあり、外側にはホテルの名前が大きく看板として取り付けられている。

CNN のムービーを見ると、火災はこのパラペットの外側を短時間で横方向に100mばかり拡大して延焼している。この間、パラペット上部に取り付けられた飾り (モールディング)の燃え滓が盛んに落下し、その一部がすぐ下の最上階窓下レベルに取り付けられた出っ張り(飾り縁)に落ちて、そこで火災を拡げ、更に3 階下にある同様の飾り縁にも燃え滓が溜まってそこからも火災が拡がることになった。

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2008年02月06日

偽装の代償

 建設業界で多くの偽装が発覚して一時は大きく騒がれたものだが、マスコミの通弊通り、その後の成り行きや後始末についての情報はきわめて少ない。

 その中で、昨年大きく報道された東洋ゴムによる不燃性能試験偽装にかかる社内調査報告書が同社のホームページで発表されている。これは自らが行った社内調査で明らかになった恥を敢えて公に晒して反省と改悛をより確かなものとし、社内風土を変えようとする真摯な行動として高く評価していいものである。ここに現れた赤裸々な会社の実態は、単に不正をはたらいた事情だけでなく、広く一般に観察される企業(と個人)の失敗の一例として我々にも参考になることが多い。有志は報告書を見てみるといいが、その暇のない方のためにかいつまんで要点を下に記す。

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2008年01月15日

外断熱ウェブプレゼンテーション

建材フォーラム2008年1月号に次の記事が掲載されていたのでそのままご紹介する。同誌「ニュースレーダー」の一齣である。

 サンクビット「映像と音声を使い外断熱の評価をわかりやすく解説」
(株)サンクビット(柴田朗社長)ではこのほどホームページ上に、湿式外断熱工法「アウサレーション」についてCASBEE(建築物総合環境性能評価システム)などさまざまな観点からその有用性を解説したウェブプレゼンテーションをアップした。
 これは去る11月30日に北海道・札幌において行われた、特定非営利活動法人地域再生ネットワーク北海道設立記念セミナーにおいて、同社が講演した内容をまとめたものである。内容は、地球環境問題や外断熱工法の解説、同工法が盛んに導入されているアメリカにおける環境・耐久・防火性などに対する評価、日本国内における環境評価及び施工例など多岐にわたり、音声と画像でわかりやすく解説されている。
 同社では、同工法の良さを少しでも多くの人に理解してもらい、これからも工法の普及を通し、環境への貢献といつまでも安心・安全に暮らせる社会作りに関わっていきたいとしている。
 なお、お問い合わせは同社ホームページへ。
http://www.cinqvit.com

2007年09月13日

NHKラジオ深夜便

テレビに押されてラジオの存在が稀薄になってから久しい。嘗て団塊の世代を相手に一大ムーブメントを巻き起こした深夜放送も、携帯電話世代の若者には人気がないようだ。

そのような中にあって、深く静かにファンを増やしている番組が「ラジオ深夜便」である。夜の11時から明け方の午前5時まで放送。この時間帯を考えると、受験生でなければ、深夜運転のドライバーしか聞き手はあるまいと思われようが、実際には50代から80代の高齢者が大半を占めるそうだ。この年代だから既にリタイアした人か、リタイア間近の人達である。

NHKのキャリアを積んだ、当世望みうる最高レベルのアナウンサー(大体50代)が静かな語り口で放送するこの番組は、「大人」にとって心地よい。筆者は深夜に全てを聞くわけにもいかず、録音して昼間所々聞き流しているだけの「不良聴取者」だが、おぼろげに聞いていた頃から数えると既に10年ほどの愛聴者である。

民放に比べさすがにNHKのアナウンサーは質が違うと感じるが、NHKに限らず、様々な社会にいる50〜60代の同輩の中には、やはりそれなりの鍛え方、広い意味での厳しい訓練や教育を受けた輝きを見ることが(稀だが)ある。深夜便は時によって様々な感慨を与えてくれる。眠れない夜に一度耳を傾けてみては如何だろう。

2007年09月11日

AED(自動体外式除細動器)

AEDとはハイテク医療機器で、心臓停止の救急患者に電気ショックを与えて蘇生を図る小型の装置である。通常、医療機器を一般人が使用することは法律で禁じられているのだが、AEDに限って、緊急時での使用が2004年7月から認められるようになった。これに伴い、駅などの公共施設での設置が進み、まだ不十分ながら都内のかなりの駅で設置されているようだ。

一般人にも使いやすいように、電源を入れると音声で指示が聞こえ、それに随って誰でも処置が進められることが売り物となっている。とはいっても、AEDは人工呼吸や心臓マッサージと併用する必要があり、心臓マッサージの方法を習得した人がいないと効果は薄い。いずれは自動的に心臓マッサージを行う機器も現れることだろうが、それまでは我々も心得を習得しておくといいと思う。

一般人が習得できる方法として各地の消防署あるいはその外郭団体が救命講習会を開いている。参加しておけばいざというときに役に立つだろう。地震災害や事故に出くわしたとき、誰かを助けることは生き甲斐を感じる瞬間でもある。一刻一秒を争う事態だけに多くの能力者が必要だ。