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ラスベガスホテル火災(3)

ENRとEIMA論争の第三弾である。といっても、ENRが訂正記事(のような)形で経過をまとめた記事を掲載したもので、この記事はEIMAのサイトのhttp://www.eima.com/pdfs/ENR%20Followup%20022008.pdfからダウンロードできる。

以下は、その翻訳文である。日本でもこのようにオープンな雑誌や新聞があればいいと、言論不自由な体質を持つ言論の自由ばかり唱えるメディアを見ては悲観的になる。

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ENR.com Engineering News-Record

装飾用の材料は調査中
防火規定の問題に触れる前にラスベガス当局は火災調査の結論を待つ。
02/20/2008
By Nadine M. Post and Tony Illia

 1月25日32階建てMGMモンテカルロ・ラスベガスホテルタワーで、南と西面ファサードの一部に広がった屋上火災に関する謎は、火がついた高さ30フィートの屋上スクリーンと装飾部の材料成分に関係している。クラーク・カウンティーの火災担当官は調査の結果次第で、防火基準の見直しまたは同様の装飾材料を使用している可能性のある他のラスベガス内建物を調査する必要があるかどうか結論を出すことになっている。

 Dan Kulinクラーク・カウンティー報道官は「我々は今のところ基準の見直しは必要ないと見ているが、しかしもし分析の結果その必要があれば行う」と言っている。

 材料に対する疑いがあるにもかかわらず、建物所有者MGMミラージュが焦げ付いたファサードを修繕し3,000部屋のホテルを再開することは止められなかった。2月15日にMGMミラージュは1,200の部屋を再稼働し、2月22日までには2,500室が稼働するはずである。大規模な改修が完了されるまでは残りの500室は使用停止のままだろう。同社のAlan Feldman主席報道官によると、MGMミラージュは21日間の閉鎖と建物の被害で1億ドルの損害を蒙った。

 ファサード修理のためBentar開発会社(ラスベガス)は400枚以上の4フィートx8フィートGlasRoc被覆材を取り付けている。これは火災試験に合格した5/8インチ厚タイプX被覆材を提案した結果だとメーカーCertainTeed(Valley Forge,ペンシルベニア州)が言っている。

 クラーク・カウンティー当局はまだ調査中で焼けたファサードの部分を分析中である。焼けた材料はクラーク・カウンティー開発部門が再調査するだろう。郡の話ではMorse Zehnter Associates(Troy、ニューヨーク州)とSouthwest Research Institute(サンアントニオ)が焼けたファサード部分の分析を行っている。

 モンテカルロは1991年統一建築基準に従って造られているが、改修は現在の基準に適合しなくてはならない。クラーク・カウンティーは2006年国際建築基準(IBC)と地方条例を使用している。第26.0条は発泡材と合成樹脂について規定しているが、大部分は施工と性能に言及したものであるとKulinは言っている。

 屋上で溶接工によって引き起こされたといわれる火災に消防士は屋上から客室にわたって奮闘した。火災は少なくとも100フィートにわたって屋上スクリーンの薄板を飲み込み、その下の最上階客室レベルに沿った被覆材とおよそ4層下まで2つの垂直ラインの客室に拡がった。

 重傷者はなく被害は表面的な部分でとどまった。「火災は建物表面だけだ」とGordon Absherリゾート報道官は言っている。「室内の被害は殆ど鎮火作業による放水のせいだった。」

 1月31日のクラーク・カウンティー消防署声明によると、Union Erectors LLC(ラスベガス)が屋上の機械装置を目隠ししているスクリーン背後でコルゲート鉄板の通路を切る作業中であった。消防の話では、一片の溶けたスラグが明らかに携帯型切断トーチから落ちて火災をひき起こしたという。およそ午前11時に始まった第三出動の火災は午後12時15分に鎮火した。

 消防の話では、Union Erectorsは明らかに適切な火花保護マットを使っておらず、また4〜5週間を要する「火気使用作業」許可証を申請していない。消防の話ではその代わりUnion Erectorsは火気使用作業許可なしの窓洗浄装置を施工する許可証をとっていた。

 記者発表時点では施工会社の召還は公表されていない。召喚となると1,000ドルの罰金から召喚毎に最高6カ月の収監となる可能性もある。Union Erectorsはコメントしなかった。

 モンテカルロは1996年に3億4400万ドルで造られた現場打ちコンクリート構造物である。それはSto Corp.(アトランタ)によって製造された外断熱システム(EIFS)で覆われている。

 ファサードは装飾の要素を持っていて、トップ近くと基礎部分で水平および垂直の模様を、最上階のスクリーン壁と同様に含んでいる。StoによるとこれらはStoが供給したものでもEIFSの一部でもない。

 当該装飾用の合成材料は取り外されなかった。MGMミラージュがこのホテルを建てたのではなかった。情報によれば当初の建築家はIlia Bizanskiだったが、ホテルがオープンして直ぐに業務を止めており居場所は特定できなかった。当初の施工者はこの地方のM. J. Dean Construction Co.だった。社長のMike Deanの話ではこの材料は建築に使う発泡材であるが、その構成や供給元の情報はないと言う。建物は1991年統一建築基準に基づいて建てられたと言っている。

 修理を担当しているMGMミラージュ設計グループで働いているすべての会社はMGMミラージュに照会している。デザインの変更を行う建築家はFRCH Design Worldwide(シンシナティ)である。

 ポリウレタン業界とEIFS業界は装飾用材料の分析結果を待っている。Morrow(ジョージア州)に本拠地を置くEIFS産業協会(EIMA)は火災を調査するためHughes Associates Inc.バルティモア支店の防火技術者を雇ったが、装飾用材料のサンプル提供の要請を郡が満たさなかったことが主な理由で調査は頓挫している。「私はそれを見ました」とHughesのシニア科学者であり社長のJesse J. Beitelは言う。しかし外観を見ただけでは材料を識別することは不可能だと付け足す、「壁の上部にある材料が何か確実にはわかりません」。

 問題の区域では適切に取り付けられたシステムで予期されていたようにEIFSは燃えたとBeitelは言う。「火災がEIFSに達するとEIFSの中が少し燃えた」と彼は説明した。火災が被覆部分を貫くことはなかった。

 EIFSと装飾用の材料について若干の混同があった。EIFSは巧みに設計されたシステムである。標準的な壁システムは、通常ASTMC 1177に適合しているスチールの間柱と石膏シージングボード下地に取り付けられるとEIMAは言う。EIFSは帯状に塗られた接着剤、発泡ポリスチレン断熱材、ファイバーグラス強化メッシュが埋め込まれたベースコート、任意のカラープライマーと装飾用のフィニッシュコートから成り立っている。終端部と断熱材端部ではベースコートとメッシュでバックラップする。

 壁複合材は一般的にクインシー・マスベースの全米防火協会による標準火災試験を受ける。NFPA 255、建築資材の表面火災性能標準試験がUBCの1991年版にあるとRobert Solomon NFPA副社長は言う。

 もう1つの標準であるNFPA 285、可燃成分で構成される非体力外壁における火災伝播特性の標準火災試験は1998年まで存在してなかったと彼は説明した。それに先立ち一連の修正された試験実施要綱が1980年代に外壁仕上げ材の種々の形式に適用された。実施要綱は1988年にUBC標準試験17-6の中に成文化され、1994年に改訂されたとSolomonは言う。

 建築の装飾はしばしばポリウレタン材料で作られる。「一般に、堅いポリウレタン発泡材は装飾用または断熱用に使われ、時には屋根材料として使われることさえある」ポリウレタン工業会アメリカ化学評議会(アーリントン、バージニア州)のNeeva Candelori部長は言う。

 Candeloriは有機化学材料は燃えるものだと強調している。「ポリウレタン発泡材の可燃特性は他の有機化学製品と同様広く変化する」と彼女は言う。

 Rob Krebs、アメリカ化学評議会の合成樹脂通信、社会問題担当部長は付け加える。「ラスベガス・モンテカルロ火災で何が燃えたのか、火災の源が何であったか、なぜどのように火災が広がったかまだわかっていないことを我々は最も強い言葉で強調したい。ポリウレタン産業の代表者はポリウレタンがこの火災と関連があることさえ少しも明らかではないと考えている。」

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2008年05月07日 22:47に投稿されたエントリーのページです。

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