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建替え問題は持久戦か

高齢マンションの建替え問題は、コンクリート建築物が耐用年数を迎え、設備の老朽化や合理的な修繕の困難性などによる物理的・経済的・社会的寿命の終焉という内在的な問題が表面化したものであるが、建替えのために必要な資金調達や、共有という所有形態に伴う複雑な権利関係などに加え、関係者の年齢、財産、生活観、家族関係、健康状態などの多様性が、マンション建替えに向けての合意形成を困難なものにしている。

 いつかは「寿命」を迎えるマンションは論理的帰結として解体し建替えるか、更地化ないし他用途への転換など何らかの再生を図る必要がある。好立地・好条件であればマンションデベロッパーなどの介在による建替えか、処分による資金で他の住宅を求めることが可能だが、そうでないところでは、今後の住宅需要に減少傾向が見込まれる中、所有者自らがこの問題に立ち向かわなければならない事態が増加すると思われる。
 マンションの財産形態を規定していた「区分所有法」に加え、「マンションの建替え円滑化法」が平成14年に新設され、政府が建替えを後押しできるようなった。しかしこれまでにまだ数例しか実施例がなく、大量の高齢マンションの先行きは楽観できる状況ではないと考えられる。
 自ら共有形態を選択して購入した結果、文字通り「共同体」に組み込まれているにもかかわらず、その自覚が稀薄なままマンションに住み続けてきた所有者の問題もあるが、マンションの寿命終焉後の処理についての問題を直視せずに戦後の住宅政策を進めてきた国も責任の一半は負うべきであろう。
 この現象は日本の歴史が初めて経験することであり、これから日本は人口が減少する一方で高齢者が増加する中、高齢マンションの建替えという問題に直面する。

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2008年10月05日 20:20に投稿されたエントリーのページです。

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