« 2009年05月 | メイン | 2009年09月 »

2009年08月 アーカイブ

2009年08月08日

延焼防止性能

2009/08/06付けの日経BP社ケンプラッツで東京大学の野口貴文准教授が「外壁に延焼防止性能は必要ないのか?」という文章を寄稿している。
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/building/news/20090804/534502/

読んでいただければ一目瞭然だが、2008年1月に起きた米・ラスベガスのモンテカルロホテル火災と2008年夏の韓国のサンドイッチパネル火災、2009年2月の北京のTVCC火災の3つの火災事例を取り上げ、外断熱材料に確実な延焼防止性能の必要性を動画も使って述べている。

この中で、東京大学と建築研究所が共同で「透湿外断熱工法外壁の防火性能に関する基礎的研究」を進めていることを明らかにしている。透湿外断熱工法外壁を基にした試験体による火災実験の結果を8月の建築学会で発表する予定とのことでその成果に注目したい。

外断熱工法には湿式以外にパネルを使った乾式工法もある。これまでサンドイッチパネルは火災に対し比較的安全と思われていたが、2008年夏に起きた韓国の17階建てビル火災ではポリスチレンフォームの断熱材を金属薄板ではさんだサンドイッチパネルが使われていた。韓国では数えきれないほどのサンドイッチパネル火災が起きており、社会的な問題になっているとのことだ。

この記事からは、ポリスチレンフォームを断熱材に使いその外側を金属や無機質のパネル(サイディング)で覆っただけでは、空気層を通して瞬く間に上下に延焼していくことが予想される。この欄で何度も警鐘を鳴らして注意を促していたことを実証的に補強していただいたことになる。

全国に類似の「外張り断熱」や「外断熱」工法が施工されているが、できるだけ早く「安全な」湿式外断熱に切り替える(施工し直す)必要があるのではないか。「安全な工法」とは実証的に検証された工法であり、メーカーに根掘り葉掘り安全性を尋ねて採用しないことには、建築主は大変な被害を被るし、設計・施工者は加害者として賠償責任すら生じかねない。

About 2009年08月

2009年08月にブログ「外断熱フォーラム コラム」に投稿されたすべてのエントリーです。過去のものから新しいものへ順番に並んでいます。

前のアーカイブは2009年05月です。

次のアーカイブは2009年09月です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type 3.35