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電子政府
2002.8.15

 住民基本台帳ネットワークの是非についてマスコミをあげて議論が喧しい。論点は国民一人一人の情報が政府・自治体に一括管理されることへの危惧、お粗末な管理体制と管理意識による不心得者への容易な情報漏洩、それらを守るべき官僚たちへの罰則規定がないことから起こる制度的な欠陥等々のようである。

 ここではその問題とは別に、標記の電子政府について感じたことを記してみたい。電子政府という言葉が現れたのが正確にいつ頃なのかは分からないが、クリントン政権時代の副大統領ゴアが情報ハイウェイという言葉で現在のインターネットを推進したことはまだ記憶に新しい。1996年ごろには既に有名なサイト「ホワイトハウス」がオープンしていた。そのころから大統領の日程に現れる会合や講演の議事録はすぐさま文書化されてホームページで公開されている。筆者の記憶では、クリントンがある大学に行って講演を行いそこの学生たちと奨学金をテーマに討論会を行った様子が、実名つきで司会の女性教師や学生の質問と一緒に記述されていた。公開されたのはその僅か2日後である。

 今日(8月15日)アクセスしてみると、8月14日の演説が4件、13日の演説が8件掲載されている。時差を考えればまさにリアルタイムで情報公開を行っているということだ。

 アメリカの電子政府はこのように政府側の「都合のいい」情報を伝えるだけではない。クリントン大統領と元実習生モニカ・ルインスキーとのスキャンダルに対するスター独立検察官の調書の公開も同じ電子政府の一面である。この時は議会に提出された調書が僅か数時間後にインターネットで公開され、インターネットの黎明期ではあったが瞬く間に世界中で読み漁られた。時局判断という口実で多くの紳士諸君が堂々と楽しんでいたに違いないとしてもだ。

 電子政府は情報公開と車の両輪である。紙の文書とは比べものにならないくらい安いコストで情報を収集・伝津できる手段がインターネットであり、電子政府のよき見本をアメリカ政府に見出すことができる。