一方我が国の電子政府の状況はどうか。
森政権の「イット革命」でスタートから悪い予感はあったが、小泉メールマガジンでようやく軌道に乗るのかと、他の「改革」同様期待がふくらんだ。しかし、今日(8月15日)現在「首相官邸」で得られる、たとえば小泉総理の最新の演説は(お盆の最中ということを差し引いても)8月6、9日の広島、長崎での演説の他には8月1日の国会終了時の記者会見程度である。
また、本来国民に広く周知させる目的で刊行されているはずの官報は数年前からインターネットで「公開」されてはいるが、電子的に収集できる部分は目次だけで、本文はディスプレイでのみ読めるがプリントはできないように念入りにプロテクトがかけられている。さらに読めるのは最新一週間分だけで、バックナンバーの検索など(極めて簡単なことなのに)そのサービスは慎重に回避されている。要するに手間をかけてわざわざ使い物にならないように作っているのだ。まさに「意地悪」と言うしかない。
官報は有料の出版物というのが表向きの理由であろうが、コストの大半が印刷と輸送費であることを考えると、インターネットで無料公開したとしても、ほとんどの企業が決算報告を官報で公告していることを考えれば、広告費で十分採算が合うだろう。それどころか、民間に委託して出版権で稼ぐことすら可能と思われる。もとを質せば国民の税金で作られた情報ではないか。
それでもいい兆しはある。例えば官報でのみ公開されていた地価公示価格などは2-3年前から国土交通省のホームページや地方自治体などで公開されている。当サイトの「フラッシュ」で紹介しているように、国会における発言、各種委員会での発言の議事録が(多分すべてだろう)インターネットで公開されており、検索機能もあって便利に利用できる。衆議院の議事録に比べて参議院のそれはまだ使いにくいが、今後バックナンバーの充実や改善を行えばそれなりに電子政府の名に恥じないものができあがるだろう。
住基ネットに反対する自治体も現れていることだ。気概ある自治体が地方の電子政府として自ら情報公開の範を垂れれば国も少しは見倣うだろう。 |