TOP
NEWS
フラッシュ
ワークス
外断熱早わかり
外断熱の効果
外断熱設計法
おうちおいしい
Q & A
コラム
リンク
[お問い合わせ]
info@sotodan.com
SOTODAN FORUM
 
ダウト
2002.8.27

 トランプに「ダウト」というゲームがあるのをご存じと思う。順番にカードを伏せて出しながら、このカードは何番だと宣言する。それが怪しいと思ったら他のプレイヤーは「ダウト」とクレームを付けてそのカードをひっくり返して見る。正しいカードだったらクレームを出した方、間違ったカードだったら出した本人にそのカードとそれまでに積まれたカードがわたる。また、同じカードだったら一度に何枚出しても構わない。

 大体、このようなルールになっている。子供の頃は胡乱なゲームだなと思って好きになれなかったが、最近様々な現象に出会ってふとこのゲームを思い出した。牛肉の偽装事件など「ダウト」ゲームそのものではないかと思ったのだ。

 今は覚えていても七十五日後には忘れてしまうので、事件の背景をここに簡潔にまとめてみる。狂牛病の感染牛が発見されて国産牛の売上が極端に落ちたので、政府は消費者の安心を買うために国産牛の全頭検査を行うことになった。ところが検査制度以前に出荷した(国内牛に限る)流通在庫を(その必要があるかどうかはあやふやなまま、農林議員の強い慫慂により)政府がすべて(おそらく相当の価格で)焼却処分のため買い上げてくれる制度を大急ぎで作った。雪印や日本ハムの子会社は泥縄式にできたこの制度の不備をついて、輸入牛や不良在庫と化した期限切れの肉まで買い上げさせ税金を詐取したというものである。

 申請書の表だけが本物の肉の分でその下に偽物の申請書を紛れ込ませていたのだろう。それを誰かが「ダウト」と言ったのである。話はこれほど単純ではなかろうが、そういえば世の中(我々の日常も)ダウトだらけではないか。

 すべての政策は「大義名分」を掲げて実行されているが、後になってそれが北方領土の支援とは関係のない話だったり、地域振興を名目として瀬戸内海に三つも橋を架けてしまったり、熊しか走らないといわれる僻地にまで高速道路を造っていたのだなどとあちこちでクレームを付けられている。公共事業だけではない。我々だって自ら適当な名目をたてて酒を飲む口実にするなど、どれも「ダウト」そのものだ。

 変痴気論風にいえば、案外「ダウト」は世の中の普遍的なルールなのかも知れない。笑い事で済ませられる「ダウト」とそうでない「ダウト」のけじめを付けられなくなった顔が、鏡の中にほら見えませんか。