9月4日付けの日経新聞によると、法相の諮問機関である法制審議会では、区分所有法改正案の要綱で、建て替え要件を「区分所有者の5分の4以上の賛成」だけで可能とした、とある。「築30年以上」を必要要件とするかどうかが焦点となっていたが、マンション・不動産業界からの反対が強かったということで削られてしまった。
せっかくオレたちが造ったマンションを、高々30年しか持たないなどといわれては沽券に関わるということなのかと思っていたら、案に相違して、30年以前でも壊しやすくする(あるいは壊れて当たり前と思っている)ためのようだ。
ちょうど同じタイミング、週刊朝日8月16-23日号から「週刊ノンフィクション劇場」で「『築30年』からの創造 『外断熱工法』がマンションを変える」と題する記事が、ノンフィクションライターの山岡淳一郎氏の手により4回に亘って連載されている。
外断熱を巡るおよそ20年の経過を整理し、現状の問題点をインタビューをもとに構成した力作である。登場人物に語らせてはいるが山岡氏も「外断熱」にある意味感動して執筆することになったのだろう。現段階では確かに「外断熱」論争に完全な決着が付いてはいない。このような時期に「声なき声」をマスメディアが正しく取り上げて、主張を展開すると同時に、読者にも判断をゆだねる姿勢は重要である。
惜しむらくは、週刊朝日、せっかくの大作をモノにしながら、社内吊りにも宣伝せず、ホームページのバックナンバー(目次が載っている)にもこの記事の存在を告知していない。この出版社一体何やってんだろう。 |