1月21日の「日経新聞」の囲み記事「エネルギー内憂外患」によると、世界の石油の産油国の順位はサウジ、イラン、ベネズエラ、イラクとなっているが、第3位のベネズエラが長期ゼネストによって平常の2割しか原油輸出が行われず、世界の原油需給が逼迫しているという。その中でイラクへの戦争が懸念されるこの時期、我々の日常生活も安閑としてはいられないと思うが、政府やマスコミの論調はやや脳天気ではないだろうか。
経済産業省のデータで我が国一次エネルギー総供給に占める石油の依存度を見ると(それにしてもここはなんという情報開示量の少なさだろう)、第1次オイルショックにあたる1973年の77.4%から2000年は51.8%まで確実に減少している。しかし、時期は違うが日本の原油輸入の中東依存度は湾岸戦争直前の1989年度71.3%から2002年度は85.9%まで上昇している。これはドイツやフランスがともに石油の輸入依存度がほぼ100%という中で中東への依存度は7%、41%であることと比較して相当に大きい数値である。
石油依存度が減少した背景には原子力の利用が貢献していることはいうまでもないが、ここに来て東電の不祥事により現在17基の原発の内12基が停止しており、最悪の場合4月15日には17基の原発全てが停止するという異常事態が現実問題となっている。これを全て石油で賄えば日本の原油輸入が10%跳ね上がるという。裏返せばこれだけの貢献があったのである。東電では節電を呼びかけているが、身から出た錆とばかり政府やマスコミ・他企業は冷淡であるが、他人事ですまされることではない。
前にも書いたがエネルギー問題は一朝一夕に解決できるものではない。脱クーラー、自然エネルギーの有効利用など日常の生活スタイルを徐々にサスティナブル(持続可能)なものに変えていく必要性は自明のことと思われるが、省エネに対する我々の意識の変更(意思の表明)でもできないことではない。それはひいては日本の政策の自由度、国力の増加にもつながるものなのだ、と云爾。 |