4月6日の『日経新聞』に極めて重要なことがさりげなく書かれていたので、この欄でも紹介を試みたい。まず事実関係を整理しておく。東京電力は福島第1に6基、第2に4基、柏崎刈羽に7基、計17基の原発を所有している。これらの原発で電力需要の4割以上を賄ってきたことになるが、昨12月時点で稼働が8基に落ち、その後も次第に停止が増え、今日現在稼働しているのは何と福島第1にある1基だけ。しかしこれも4月15日から定期修繕のため停止される。
この冬場はどうであったか。12月から3月までの各月で、電力需要のピークを記録した日の電力量と供給可能な電力量を対比させたものが下表である。古い火力発電所をあわてて稼働させて需要に応えたという、綱渡り的な供給だったと思われる。
|
2002/12月 |
2003年1月 |
2月 |
3月 |
4月(予想) |
夏季(予想) |
| ピーク時の電力需要(万KW) |
5220 |
5194 |
5035 |
4919 |
4500 |
6450 |
| その日の供給量上限(万KW) |
5454 |
5615 |
5586 |
5269 |
4500 |
5500 |
右に東電の夏場の予想も追加してあるが、このままの状態で夏場を迎えるとどうなるかは火を見るより明らかだ。夏場のピークは甲子園大会の決勝戦あたりと冗談に言われるが、実際盛夏における冷房需要がピークを作り出す。しかもこの数字から見ると少々の節電で賄える量ではない。
強権の発動で原発を動かすか、強権の発動でオフィス・家庭のクーラーを止めるか。それに近い話が出ても不思議ではない。ここ2.3ヶ月はエネルギー政策とユーザーの意識、それに対するマスコミの論調が他人ごとではなく試されることになりそうだ。 |