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高齢マンションの末路
2003.11.27

 ついに恐れていた実例の報道が現れた。『日経アーキテクチュア』2003年11月24日号でその詳細が報告されている。

 問題のマンションは福岡市都心に建つ「チサンマンション第二博多」。全130戸で1973年の竣工、わずか築30年だ。現況はというと、管理組合の機能不全から、複数の入居者がいる88年の段階(なんと15年目!)で料金滞納を理由に共用部の電気と全戸への給水が停止。その後空き家が増えるにつれて不審者のたまり場となり、96年からたびたび不審火による火災が発生。99年と2003年には棟内で白骨化した変死体が発見されたという。

 管理組合が機能不全に陥った原因は80年代後半に100戸近くが東京のデベロッパーに売却されたためという。デベロッパーも購入した資産を廃虚にするつもりはなかっただろうが、入居者と投資家との利害は一致しないことが多い。
このケースと並んで注目される考察も出ている。それは超高層マンションの将来である。

 20階以上の超高層マンションは首都圏で約5万戸、現在の判明分だけでこれから10万戸の供給予定があるという。中には40階を越す「本物」の超高層マンションも少なくない。しかも戸数も500戸クラス。豪華なエントランスや共用施設、ホテルのような管理が売りだが、落とし穴もある。
 記事が挙げているのは、居住者間の経済力格差が大きい。実際に住まない所有者が多くなる傾向。住居以外の用途が混在しがち。容易に建て替えられない。というもの。

 500戸の合意形成は国会並だ。30年、40年後の各世帯の経済事情も考えると、果たして健全な維持管理を続けられるのか心配になる。まだ始まったばかりの超高層マンションだ。手遅れにならないうちに制度の整備を考える必要があると思うが如何。