TOP
NEWS
フラッシュ
ワークス
外断熱早わかり
外断熱の効果
外断熱設計法
おうちおいしい
Q & A
コラム
リンク
[お問い合わせ]
info@sotodan.com
SOTODAN FORUM
 
外断熱は「後張り」で(再び)
2004.2.9

 2003.3.23に本欄で表題のコラムを書いたが、ポイントが外断熱のところにあったのでコンクリートの「型枠打ち込み工法」そのものの是非について、焦点がぼけてしまった嫌いがある。重要な問題なので再度警鐘を鳴らしたい。

 コンクリートの壁や柱を造るには、合板などで型枠を組み立て、コンクリートを打設し、固化後は型枠を取り外す方法が一般的である。これに対し、その手間を惜しんで、あるいは合理化と称して型枠をそのまま残しておく方法を「型枠打ち込み工法」、この型枠を「捨て型枠」という。材料代はかかるが、取り外しの手間が省けるし、その型枠に断熱材を予め取り付けておけばなお都合がいい。と、みんな思っている。

 これがなぜ問題か。実はコンクリートの打設は簡単なことではないのである。

 型枠の中はどうなっているか。幅が20センチほどの隙間(壁の厚さ)に約1センチから1.5センチの太い鉄筋が縦横に組まれており、その上、電気配線用の管やコンセントボックス、換気用のスリーブなども取り付けられている。そこに上からコンクリートのどろどろを流し込むのだが、流動化されているとはいっても、固形物である。砂利(すなわち石)や砂を含んでいるので隅々まで隙間なく流れ込むのは容易ではない。窓のある壁なら窓下の部分は竿も届かない。そのため、現場では打設時に一所懸命型枠を木槌で叩いたり、バイブレータをかけたりする。

 このように努力しても、十分に充填できない例はよくある。そのための補修も見積もりには現れないがある程度見込んであるはずだ。ところが、「型枠打ち込み工法」ではこの失敗がない。なぜか。打ち上がりを検証しないからだ。検証しようにもできない。型枠がそのまま残っているので、その中がどうなっているかは神のみぞ知る状態だ。検証不可能な工法で、できあがりを保証するのは厚かましいが、そういう現場が大手のゼネコンにも実際にある。設計事務所も知ってか知らずか目をつぶっている。工事監理者はどうして監理責任を全うできるだろう。

 行政の権力で一度その型枠を全て外してみよ、現場は大騒ぎになるだろうが、工事中なら多少のコストで100年持つ構造かどうか確かめられる。これは冗談だが、仕上がりを目で検証できないコンクリート構造は品確法の対象外ではないか。まさか、仕上がりを検査できない構造物を品確法の検査員が通すはずはあるまい。裁判を起こされたら反論できないだろう。「あなたは何を見ていたの」

 20年後に欠陥がわかってももう遅い。その時に生き残っているゼネコンがいくつあるかという時代ではないか。