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2007年問題
2004.7.10

「2007年問題」とは、1947年(昭和22年)から1949年(同24年)にかけて生まれた第一次ベビーブーム世代、(現在54〜56歳の)団塊世代が大量に定年を迎え、労働力人口の減少などで引き起こされる問題をいう。6月30日付日経新聞「団塊の世代、大量定年退職なら、GDP16兆円減も??財務総研分析。」という記事などを援用してまとめてみる。

「人に仕事がついてくる」という属人的な働き方が当たり前の日本では、さまざまなノウハウが個々人に蓄積される。システム業界ではその人が退職してしまえばそこでノウハウが途切れてしまう危険性が大きいと業界のある経営者が示唆したことが「2007年問題」の始まりらしい。財務省の財務総合政策研究所の分析では、システム業界だけでなく、あらゆる業種で同様の問題が発生する可能性を指摘している。

 ただでさえ、この世代の人口は700万人と、前後3年間の世代より5割も多い。団塊世代の大量引退で2010年度には最大で110万人弱の雇用が失われ、この要因だけで実質GDPが15.9兆円減るという。都内の会社員数は2000年から2010年にかけて4.7%減ると推計。延べ床面積で340万平方メートルと丸の内ビルの21棟分の需要が消えると報告している。

 一方では、年功序列で相対的に賃金の高い中高年が引退し、企業の賃金総額が減って収益にプラスになる。また団塊世代が退職後に旅行など消費にお金を振り向けると、景気に好影響を与えるとの見方も示している。

 ここまでが記事のあらましだが、この先を考えると恐ろしい。団塊世代の現役からの退場は社会保障の受益者の増加につながり、間違いなく経済の活力がなくなる方向にある。近い将来住宅や社会インフラの過剰感も増大してくるだろう。

 世代論は永遠につきない論争である。苦労を背負った世代、比較的楽な世代が存在することは歴史的宿命といえる。自分がどの世代に属するかで立場も主張も異なる。はっきりしているのは上に立つ世代が次世代の運命を左右しているという事実だ。旧世代が新世代のために努力しなければ、新世代は旧世代を見放すことだろう。