| おれおれ詐欺が世間に跋扈しているという報道がしきりである。担当の刑事氏に聞いたところ警視庁管内でも毎日十数件の被害届が出ており、届けを出さない事件、詐欺に気が付いて被害に至らなかったケース、犯罪者とも知らずに電話を受けたケースなどの既遂・未遂をあわせると、その数十倍の「事件」が発生しているものと思われる。数字の遊びになるが、この計算では都内で年間10万件に及ぶ犯罪者からのベルが鳴り、世帯数で割れば毎年100人に一人は犯人と接近遭遇をしている勘定。傷害や暴力沙汰のような身体的被害こそないが、被害額は年間で100億にも及ぶというまことに悪質な犯罪である。
しかし、一向にその対策として決め手が打ち出されないのはなぜであろう。努力はしているのだろうが、立法・行政・司法あげて取り組んでいるにしては成果が上がっていない気がする。もしそうなら怠慢である。
そこで一市井人ではあるが、あまりお金のかからないいくつかの提案をしたい。詐欺の特長は、彼らが被害者たちと顔をあわせることがなく、IT技術を使って犯罪を遂行していることである。詐欺師の道具はプリペイド式携帯電話とATMそれにインターネット。
対策は犯罪の入り口と出口をふさぐことである。
- まずプリペイド携帯電話を使用禁止(廃止)にする。プリペイド携帯電話を発売して儲かっている企業が「必ずしも犯罪だけに使用されているのではない」と言いだしたら、それが犯罪に使われたときの被害額の半分をペナルティに科せばいい。事業を継続したかったら知恵を絞るだろう。
- 犯罪者は非通知で電話してくるので、一般家庭では非通知電話を受けないように設定することをお勧めする。但し、非通知であっても60円の負担で相手の電話番号を知ることができることは知っておいても良い。
- 防犯カメラが設置してあるが、ATMで現金が引き落とされても、なかなか犯人像がわからないという。これは言い訳である。「キツネ目の男」事件があったときから、防犯カメラが役に立つ位置に取り付けられていないことは誰でも知っている。低く顔が大写しになる位置に取り付ければ犯人はそのATMに近寄らないことは明らかだ。帽子とサングラスをかけているものに、ATMの使用を制限することも画像認識技術で十分可能であろう。
- 上記の対策が不十分で、詐欺によってATMから現金が引き出されたら、その店舗の正面玄関に「何月何日何時何分に犯人が現金引き出しました」と大書させ、店の信用を少し落とすペナルティを与える。そこの利用者は今後お互いを注意するだろうから、犯人も来づらくなるだろう。もしも同一店舗で3回も犯罪が行われるようなら、その銀行の犯罪対策が甘いのだから、これも被害者の被害額を半分弁済というペナルティを与える。
もう少しお金をかければ、更に効果的な提案もあるが、ただでは話したくない。
以上は犯罪に加担している(事になる)システムや機器の販売・運営者に負担を強いる提案であるが、回り回って(値上げという形で)その便益を受けている利用者の負担にもなることを考えれば、犯罪者が社会悪以外の何者でもなく、一刻も早い撲滅こそ重要なのだ。今回は笑いにするつもりだったが、まじめな話になったことをお詫びしたい。 |