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カイゼン
2005.4.29
 以前にこのコラムで書いたいくつかの「希望・要望・ケチ」について、改善が見られたことをご紹介したい。といってもこのコラムの功績であると云っているわけではない。同様の考えで批判、指摘をした多くの人がいて、その対象機関に持ちかけた結果なのだろう。では、「進歩」「改善」が見られたのは何か。

「電子政府(承前)」(2002.8.15)で官報についてこのように書いた。
「本来国民に広く周知させる目的で刊行されているはずの官報は数年前からインターネットで『公開』されてはいるが、電子的に収集できる部分は目次だけで、本文はディスプレイでのみ読めるがプリントはできないように念入りにプロテクトがかけられている。さらに読めるのは最新一週間分だけで、バックナンバーの検索など(極めて簡単なことなのに)そのサービスは慎重に回避されている。要するに手間をかけてわざわざ使い物にならないように作っているのだ。まさに『意地悪』と言うしかない。」

 ようやく重い腰を上げたのか、今年(2005年)4月1日発行分より官報データ(PDF形式)の印刷、テキスト選択機能が使用可能となった。この間2年半が経っている。「公務員の不作為」と指弾されそうなタイミングだ。それにしてもこの改善は進歩といってよい。

「マンション管理会社ランキング」(2004.3.13)で週刊ダイヤモンド社の「マンション管理会社ランキング」記事に「本来の評価はその会社の業務態勢がしっかりしているか、マンション管理組合へのサービス、業務遂行状況がどうかで判断しなければならない。・・・対象会社のアンケートのみに頼ってその裏付けが不十分に見えるのは残念である。」

 と「いちゃもん」をつけたところ、もちろんこの記事が彼らの目に留まったとは思わないが、今年の記事は大幅に改善された。大会社の評価がストレートに上位にランクされる仕組みが見直され、マンションの管理組合の聞き取りや不満ぶちまけの座談会までも掲載されている。筆者が身近に経験した某大手管理会社のランクが大幅に下がったことにも満足した。

 これはつい最近のニュースであるが、「キャッシュカード詐欺」(2005.1.24)で「キャッシュカードやクレジットカーが一転して自分の財産を一瞬のうちに無にする凶器に変わりうることを如実に示したのだ。・・・このような「欠陥カード」を発行しておきながら被害は個人の責任という銀行の論理はまさに三百代言、開いた口が塞がらない。」

 と書いたが、この時点で銀行に個人の損害を賠償させる主張は分が悪く、この主張を応援するようなマスコミの記事は見あたらなかった。銀行の広告費はマスコミにとって無視できない売上であるに違いない。カードの使用は個人の責任という銀行の使用約款を裁判所が追認した古い凡例が幅を利かせていたこともある。それを楯に預金者は僅か4桁の暗証番号で財産を守ることを強いられてきたわけであるが(最近までは暗証番号の変更も自由ではなかった)、ここに来て「原則銀行の賠償責任」という方針が確立されようとしている。

 以上については確かに「前進」と言ってよい。繰り返すがこのコラムの役割など露ほどもない。ひとり密かに溜飲を下げるだけである。