| 一建築士の偽造報道から始まった「耐震偽装マンション」事件は、今日(2005年12月28日)時点でも依然収拾の目処が付かないまま迷走を続けている。
当初は確信犯的建築士の犯罪を素人のような集団が見逃して起こった「底の浅い」事件かと思われていたが、その偽装規模の大きさに加え、証人喚問などでテレビ放映された登場人物のキャラクターが「小市民」「小悪人」「大悪人」「黒幕」(以下略)と役割が多様で、それに群がる政治家などの存在も推測され、新聞・テレビといったマスコミで騒がれるだけでなく、ブログの威力までも見せつけられるような展開が起こってきた。
ブログの中でも、大手のマスコミの情報力を遙かに凌ぐのが「きっこの日記」で、一連の記事を読むだけで週刊誌よりも過激ながら納得させられるものがある。一旦は自民党多数の委員会で否決されて民主党の国会議員も挫折感を味わっていたヒューザー小嶋社長の証人喚問が実現したのはこのブログの偉大な成果だ。尤も一方ではリアルタイムのブログの力、恐ろしさを見せつけられる思いもする。
このブログの中には渦中の人物、イーホームズ藤田社長のメール(12月18日)まで(本人了解の上で)紹介されており、そのリンクをたどったイーホームズのホームページ(既に閉鎖)では、明らかに国交省に盾突いて「真実」を暴こうとする悲壮な決意までも開陳されている。彼は自分達を取り巻くダークサイド(闇=疑獄)の存在を仄めかしているが、ここまで公になるとなまなかのサスペンスドラマよりも遙かに迫力がある。
他の当事者であるヒューザーや総研のホームページは情報開示どころか、これまでの情報を全て消し去ってしまっていて疑いはますます深まる。しかし一旦公開したものが他のサイトで曝露されてしまうのもインターネットの面白いところだ。
と、こんな風にこのコラムで取り扱ったのは、ヒューザーも「外断熱」物件を標榜していたからなのだ。しかしこれらは筆者が再三に亘りお止めなさいと指摘していた外断熱工法(敢えて工法名は伏せる)であり、正しい外断熱にまじめに取り組んできた側としては、この事件の余波で今後消費者が「どんな外断熱でもOK」と盲信しなくなって大変結構なことだとも思うのである。 |