| 夢の中に勝新扮する座頭市が現れて・・・「あぁ、市つぁん・・」と呼びかけたら、
「最近はシャバも騒がしくおなんなすったようですねぇ。あたしも、あちこち渡り歩いて、いろんな賭場を見させてもれぇましたが、市場(いちば)と言うから、あたしのための賭場かとへえってみたら、これがなんとまあ、騒々しいったらあれゃあしねえ。
なんでも活戸(いけど)の堀右衛門親分が、肩で風を切って賭場を荒らしまくってたというじゃぁありませんか。昔から博打は丁半の札板を張るものと決まっていたのに、その親分は万分の一の木っ端にして、大勢を呼び込んでは悦に入っていたらしいですねぇ。
よそで何をしようがあたしの知ったことじゃありませんが、賭場の掟破りはいけません。あたしは博打のいかさまだけは許すことが出来ねぇね。 ようやく、そこを仕切っている東証の西室親分さんが出入りを止めて落着しそうなご様子で、ひとまずはめでてぇ。
それに隣の賭場も騒がしいことでした。どこって、飛雄座の御邪魔門親分が2回も顔見世をしたってえ賭場のことですよ。え? あれは賭場じゃねえ、国会って言うんですかい?
青札と白札で切った貼っただの、刺客もいれば用心棒も居なさるし、てっきり賭場と勘違いしました。現に御邪魔門親分だって、不安組の飯塚助五郎という用心棒を雇って、お代官に睨みを利かせてたってもっぱらの評判でしたよ。
しかしねえ、あたしの時代から、賭場でカモになるのは素人さんに決まってます。そんなところには出入りをしない方がいいんじゃありませんか。
ところで、堀右衛門親分、まだ団塊若衆じゃねえですか。アンナモンをのさばらせてちゃお国のためになりませんぜ。団塊の親分衆は逃げ切りなどと考えず、もう一働きも二働きもしていただかなくちゃ、ご先祖様に申し訳ありませんよ」
と、言い残して掻き消すように消えてしまった。はて、昔見た映画の1シーンだったのだろうか。 |